2025/10/26 12:00

お気に入りの物を丁寧に並べる――

ものの配置は、単なる整理ではなく「感性の表現」。
どの向きに置くか、どの順番で並べるか。
それを考えている時間そのものが、私にとってはひとつのデザインです。


一時期は、持ち物を減らす「ミニマリスト」が話題になりました。
けれど私は、“好きなものに囲まれる空間”こそが、心を満たしてくれると思っています。

数は少なくても、ひとつひとつに物語がある。
それらを美しく並べた空間は、
見ているだけで幸福感が広がります。


私のベッドサイドには、
ドイツのムーングロウの青いボタンを濃度毎に美しく配置した額があります。
古いボタンの柔らかな輝きが、夜の静けさに似合うんです。

その横には、お気に入りの生地で作った小箱を置いています。
夜の時間を心地よく過ごすための小さなアイテムを収納して、
一日の終わりを穏やかに整える場所にしています。

灯りを落としてその空間を眺める時間は、
ほんの数分でも、心を静かに戻してくれる大切なひとときです。








ものを並べることは、
自分の内側を整える行為でもあるのかもしれません。

お気に入りのものを見つめる時間が、
忙しい日常の中で「今」に戻るきっかけになる。
そんな感覚を大切にしています。


お気に入りを美しく並べることで、
日常の中に穏やかなデザインが生まれます。

TAKARABAKO88のジュエリーボックスも、
そんな“静けさを飾る小さな器”でありたい。
お気に入りを丁寧に並べていく時間が、
心を整える儀式のようになりますように。


TAKARABAKO88 デザイナー 森田